楽園のオウム
オウムがあなたの友人の肩にとまっている。静かに、満足そうに、くちばしでゆっくり羽を引っ張ている。浮世には目もくれず、鮮やかな羽をつくろう姿につい考えてしまう − あんなに美しいペットが飼えれば・・・。するとオウムはあなたを見て鼻にかかった声でひとこと。「好きよ、ダーリン」もうたまりません。心はうわずり、自分のオウムを飼おうと本気で考え始めます。
鳥を飼うなら、心得ておくことがたくさんあります。鳥は飼育のし甲斐がある素晴らしいペットです。ですが彼らは飼い主の忍耐力を試してきます。いつになったら落ち着くのかと思いたくなるような反抗期の二歳児と同じです。骨董品のコーヒーテーブルを齧ったそのくちばしで、あなたに平気でキスしてきます。甘く、穏やかな鳴き声は、時としてガラスが割れるかと思うほどの金切り声にも変わるのです。
日頃から鳥を理解する努力をし、健康維持に努め、病院で年に一度の検診を受けることは、あなたと彼らが将来、しあわせに共存していくためには決して怠ることはできないのです。
オウム選び
スイート ホーム
ケージを選ぶ際には、考慮すべきことがたくさんあります。まず一番大切なのは、スペースが充分あることです。ケージの中で両翼を完全に広げられるスペースが必用です。実際、ケージ幅は少なくとも広げた翼の幅の2倍は必用です。オウムはよじ登るのが好きなので、ケージに横枠のあるものが望まれます。飼い主にとっては、掃除しやすいケージも大切なポイントです。ケージの底には新聞、ペーパータオル、紙袋などを敷くとよいでしょう。
まずケージをセットしたら、次は置き場所を決めます。鳥は家族と一緒にいるのが好きな社交的な動物ですから、家族が集う部屋にケージを置くことをおすすめします。でも台所は避けて下さい。温度変化やガス、煙などはオウムによくありません。ケージから出ている時に熱いガスコンロの上に降りてしまう可能性があることは言うまでもありません。焦げ付かない加工を施したフライパンも高温で使用すると、鳥に有害なガスを発することが知られています。
お食事はいかが?
オウムの健康のためには、バランスの取れたエサと新鮮な水を与えることが大切です。自然界では、種子ばかり食べている鳥はほとんどいません。種子は高脂肪で、栄養はほとんどありません。少しくらいはかまいませんが、食生活が種子ばかりというのはよくありません。さらに困るのは、紅花やひまわりの種子ばかりで、他は何も食べない鳥です。体に悪いものばかりを食べさせないでください。例えば、子どもは毎日夕飯にお菓子ばかりを食べたいと思っていることでしょう。でもそれが子どもの体にいいわけではありません。かわりに、必用な栄養を満たすように作られたペレット状のエサを与えて下さい。ドッグフードやキャットフード同様、オウムの健康に必用な栄養がすべて含まれています。さらにあなた自信が食べているものを追加してもかまいません。オウムはあなたが食べている4つの食品群から何でも食べることができます。鳥によっては好き嫌いするものもいますが、いろいろ与えてみて下さい。ただし、あなたにとって体に悪い食べ物は、オウムにとっても体に悪いということを覚えておいて下さい。チョコレートは絶対に御法度です。犬と同様、オウムにとってもチョコレートは有害です。
手入れのゆきとどいた鳥
鳥は水浴びが好きです。少なくとも週に一回は水で遊んだり、水浴びできるようにして下さい。鳥は普通、水に濡れるのが好きで楽しい遊びだと思っているようです。水浴器もたくさん市販されています。小型の鳥なら小さなボールに浅く水を張るだけでも水浴びできます。水圧が強すぎなければ、飼い主と一緒にシャワーを浴びるのも大好きです。端の方に立っていると水圧もあまり強くありません。オウムが健康なら、一緒にシャワーを浴びても飼い主に害はありません。むしろシャワーはオウムを清潔にし、健康を維持するのにもっとも簡単な方法の一つです。清潔にするといっても、オウムに石鹸はいりません。万が一、口に入れば危険ですし、石鹸はオウムの繊細な皮膚には合いません。羽毛を最高のコンディションに保つためにオウムが分泌する脂粉を石鹸が妨げてしまうのです。オウムを清潔にするには水だけで充分です。オウムはまず体を震わせて羽を毛羽立て、それから羽を濡らします。1時間も2時間も毛づくろいし、最終的には羽をすべてきっちりともとの位置へ戻します。水浴びすると皮脂が体全体にゆきわたり、羽は濡れたようにつややかに見えます。水浴びは、オウムが分泌する脂粉や鱗屑を抑える役目もあります。
オウムの翼を切断することも飼い主の責任です。つまり、1m以上高く飛べないように飛ぶ時に使う羽を切断します。これは大切な安全対策なのです。高く飛んで危険なところに入り込んでけがをしたり、行方不明になってしまったりするのを防止するためです。切断は、必ず経験者に手ほどきを受けてから行なって下さい。実際、獣医師に切断を依頼する飼い主が大半です。高く飛ぶ時に使う羽根だけを切断せず、誤って血管の通った羽を切断してしまうとけがをさせてしまいます。爪も定期的に切ります。たまにくちばしを削る必要もあるかもしれませんが、齧るものを充分に与えていれば本能的にものを齧るのでくちばしは自然にトリムされているはずです。翼の切断はよく切れるはさみで行なえます。爪やくちばしをトリムする道具も市販されています。
やっと遊び時間?
オウムの相手をしてやれない時は、安全なおもちゃを2、3個用意してください。自分の鳥にあわせて頑丈なおもちゃを選びます。例えば、オウムはセキセイインコ用のはしごなら数分以内に引き裂いてしまいます。引き裂いている最中にけがをすることも考えられます。オウムが遊び好きで、淋しがりやであることは飼い始めるとすぐに分かります。ですから本当はおもちゃだけでは足りません。ケージから出して、遊び相手をしてやる必要があります。たいていのオウムは、毎日相手をしてやらないと満足してはくれません。芸を教えたり、話しかけたり、頭を掻いてやったり、ふざけてつついてみたり、ウインクを教えてもいいんです。オウムはいろんなことをして喜びます。例えば、ボールに入ったポップコーンでさえも、想像を絶するほど楽しい遊びになるかもしれません。オウムと一緒に何時間も遊べる簡単なゲームをあれこれと思いつくことでしょう。あの初めて見たオウムのように素晴らしい、いえ、最初にオウムを飼う気にさせたあなたの友人よりももっと素晴らしいペットを、あなたもすでに手に入れているのです。

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