子猫をてなづけるには
子猫や若猫が遊び始めると、大変深刻な事態になりかねません。猫にとって遊ぶことは優秀なハンターとなる為の準備であり、他の猫との社交術を身につける助けとなる行為です。けれども、猫が人間を巨大なマウスに見立てたり、悪戯にその爪で皮膚を引っかかれたりしてはたまりません。
たとえじゃれ噛みが控えめなものであったり、引っ込めた爪で引っかいたりしたのであっても、鋭い刃と爪は衣服を傷つけかねませんし、ついうっかり怪我をさせられることもあります。顔を攻撃されたり、家族の中で皮膚の弱い人や抵抗力の弱い人が狙われると、大怪我をさせられる危険が増します。
遊び半分で人間を攻撃するのは、日中一人ぼっちで過ごした若い猫にありがちです。それを可愛いと思って相手をしたりすると、猫はつけあがって攻撃がエスカレートします。加えて、調査によると子猫の典型的な遊びは、後をつける、追いかける、攻撃する、捕まえる、噛む、などといった捕食行動の要素を含んでいます。ほとんどの子猫は仲間どうしで、乱暴でめちゃくちゃな遊びをします。
猫の遊び相手が手近にいないときは、近くにいる猫以外の家族がその次に格好のターゲットとなります。ねこの目にはあなたが遊び相手に映っていても、あなたには毛皮も無く、彼らのような防御力も機動力もありませんから、より怪我をしやすいのです。
子猫はちゃんとしつけないとテロリストになってしまいます。指や爪先で子猫の遊び相手をしてやるのは一見楽しそうに見えますが、猫が成長して強く噛むようになると楽しいどころの話では無くなってしまいます。猫に、ただの大きなおもちゃと思われたくなければ、早めの対策が必要です。このちびっこ連中の中には残忍で極悪非道になりかねないのもいますが、その行動は制御可能です。
ちいさな野獣をてなづけるには
遊びは正常な行動ですから、攻撃欲求のはけ口となるものを猫に与えることは大事です。同年代で性格の合う猫を一緒に飼い始めると、猫の攻撃は普通飼い主には向けられなくなり、新しい仲間に向けられるようになります。これについて考慮しなければならない点は、飼い主が2匹目の猫を世話を引き受けられるかどうかです。もし、新しい猫を飼うことが問題外であるならば、飼い主は適切に猫と遊んでやり、かつ猫をきちんとしつける責任を負わねばなりません。
猫と一緒に遊んでやるには、追いかけたり捕まえたりできるおもちゃを用意して、それをなげたりちらつかせたりしてやりましょう。これで、飼い主は攻撃を受けなくてすみます。遊びが活発であればあるほど良いでしょう。あなたを攻撃する気が起きないくらいに、忙しくクタクタにしてやりましょう。
最寄りのペットショップをのぞいて、楽しそうで魅力的な猫のおもちゃをありとあらゆる種類仕入れてみてください。もしくは、ピンポン玉や殻を剥いたクルミなどお金のかからないおもちゃを与えて、それをピシャっと叩いて遊ばせてやってください。
おもちゃにマタタビを仕込んだり、餌を詰めたり塗り付けたりすると、猫がより興味を持つことがあります。短い釣竿の先にゴムや羽でできた小さなおもちゃをつけて遊ぶと、猫も飼い主も共に楽しめます。
また、常に遊ぶ時間をコントロールするようにしてください。猫の方から遊びたがっても無視するか止めさせましょう。遊ぶ時はいつでも飼い主から始めるようにしてください。
叩くか、叩かないか
乱暴な遊びを止めさせるのに、猫を叩いたり鼻を弾いたりするような体罰は避けるべきです。猫が飼い主を恐れるようになることもありますし、面白がってより乱暴な遊びをするようになる場合もあります。
このような行動を止めさせるには、エア・スプレー(カメラ店で売っています)の空気を吹き付けたり、水鉄砲で水を掛けたり、大きな音の鳴るアラームを鳴らしたりするのが有効です。
この方法は、猫の攻撃を予測できた時でかつその攻撃を防ぐ準備ができている時でなければ、効き目はないでしょう。つねに容易な方法とはいえません。
あなたが何か猫の興味を引く行動をしている時、たとえば掃除をしている時やベッドメイキングをしている時や新聞を読んでいる時や階段を降りてくる時などに、猫は攻撃したがります。
猫に攻撃してはいけない事を教えるには、用心は必要不可欠な要素です。
夜眠れない
夜間の攻撃はもっとも扱い辛いものですが、ほとんどの場合夜眠る時に猫を寝室から追い出すというのが一番簡単な解決法でしょう。しかし、このことによって猫の成長が遅くなったり、しまいには成長が止まってしまう事もあります。
攻撃がそんなに酷くなくても、子猫が眠っている飼い主の耳たぶやひじをなめて起こす癖が有って困る場合は、制汗剤を耳たぶやひじに軽く掛けておくと猫がなめなくなります。そうでなければ、エア・スプレーを枕元に用意して、猫の攻撃を抑制するしかありません。
家庭内の対立
子猫の遊び相手が、弱くて怖がりの猫や、年を取って若い猫の活発な遊びを受け入れられない猫だった場合は問題です。人間が見ていられない時間は、別々に分けて飼う必要が有ります。
水鉄砲でそういう元気な遊びをやめさせることができます。そして、適切なおもちゃを与えると、乱暴者の猫はそちらに気を取られて熱中します。遊び半分で攻撃の的にされる猫のには、それがストレスになって、助けが必要になる者もいます。薬によって不安を軽減させる事もできますが、これについては獣医師と相談してください。
爪を切る事も、多少怪我の予防になります
幼い子猫は遊ぶ時に前足を使いたがりますから、敏感な皮膚を傷つけられないように猫の爪を切っておくのも良いでしょう。猫が爪切りをさせてくれるようにするのは簡単な事ですが、ちょうどいい時間を選んでやる忍耐力が必要です。猫が活発に活動している時は、爪切りにはもっとも不向きです。猫はいつも活動しているように見えるかもしれませんが、どの子猫も実際昼寝をします。前足をそっと手に取り、鋭い爪切りを用いて素早く爪の先を切ります。猫が起きないようでしたら他の爪も切っていきます。猫が目を覚ましたら、優しくなでてやって少しおやつでもあげてください。爪を切る時決して無理に押さえつけてじっとさせるような事はしないでください。そしていつも猫がもぞもぞ動き出す前にやめるようにしてください。
*Wayne L. Hunthausen,DVMとGary M. Landsberg,DVM,Dipl.ACMB
は、ベテランの獣医師であり、 ペットの行動コンサルタントです。
彼らは、AAHA出版のThe Practitionaer's Guide to Pet Behavior Problems
の共著です。
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